ここでは、ユーティリティーとして本システムで管理している食鳥検査台帳の食鳥検査結果データを別ファイルの農場別集計表に転記する方法、指定農場のデータのみを抽出してエクセルファイルとして書出す方法、全シートの表示について説明します。
併せて、農場別集計表を使うための準備作業、各種ホームページの表示とQ&Aについて説明します。
農場別集計表は、農場ごとの経年変化や全部廃棄した疾病の傾向などを把握することができますので、有効なフィードバック資料として使えます。
目次右側の画像スライドショーのjQueryプラグインはFlexSlider2です。
食鳥検査台帳の本来の目的とは別の、本システムの開発のきっかけにもなった農場別集計表の作成や特定農場のデータ抽出などを紹介するページです。
1 農場別集計表に転記
農場別集計表に転記する場合は、予め月次処理を実行して、何月分の食鳥検査結果データであるか分かるように〔月報(生産者別)〕シートのセル("A2")に代入しています。
月次処理を行った当該月に実施したすべての食鳥検査結果データを農場別、疾病別の集計結果をデスクトップ上にある〔農場別集計表.xlsm〕ファイルに転記します。
つまりシート名〔月報(生産者別)〕にある90農場の当該月の食鳥検査結果データを農場別集計表.xlsmに転記するものです。
これにより各農場ごとに年度内の月別食鳥検査結果データ集計表を作成することができるようになります。
なお実行中に表示されるメッセージボックス〔関数を復活中です〕、〔関数を削除中です〕について、なぜ必要なのか? その理由は次のとおりです。
一つの農場には、40の疾病名ごとに「禁止(40項目)」「全部廃棄(40項目)」「一部廃棄(21項目)」の件数が入力されていますし、その合計欄や検査羽数、不合格羽数などの項目があるため、その数は約110件です。
90農場に加えて2合計欄(成鶏を除くものと含むもの)があり92×110で10,120セルにExcel関数が入っています。
他にも多くのシートでExcel関数を使っており、普通にExcel(本システム)を起動すると非常に時間が掛かってしまうため計算方法の設定を常に手動にしています。
Excel関数が必要な場合には、関数を復活させ、必要がない場合はその関数を削除(文字列に置換)しています。
・復活〔例:=+SUMPRODUCT((日報入力!$D$6:$D$3655=1)*(日報入力!$B$6:$B$3655=$A$2),日報入力!J$6:J$3655)〕
・削除〔例:'=+SUMPRODUCT((日報入力!$D$6:$D$3655=1)*(日報入力!$B$6:$B$3655=$A$2),日報入力!J$6:J$3655)〕
2 指定農場データ抽出
指定農場のすべての食鳥検査結果データを別ファイルとして書出すことができます。
また、関数等は含まれていませんので、集計作業等自由に行うことができます。
3 全シートの表示
本システムVer.11は、シートを表示しなことをコンセプトに開発を行いましたので、この業務は管理者専用になりました。
よって管理者IDで起動しない限り、全シートを表示することはできなくなりましたので、旧バージョンのようなパスワードの入力は廃止しました。
食鳥検査台帳電算管理システムVer.11(以下、本システム)の越年度処理が終了したら、デスクトップ上の〔農場別集計表.xlsm〕の越年度処理を実行して〔農場別集計表.xlsm〕を新年度用に更新してください。
本システムと同様に「農場別集計表.xlsm」も特定の人しか閲覧できないように見直しを行いました。
これにより農場別集計表は、他の食鳥検査室では使用できなくなりました。
また、農場別集計表のデータ保護を図るため持出しができないように、使用できるパソコンも共立食鳥検査室のノートパソコンのみに限定しましたので、コピーして他のパソコンで使用することはできなくなりました。
〔農場別集計表.xlsm〕を起動する手順は、下図のようなパスワード入力フォームからユーザー名とパスワードを入力すると農場別集計表電算管理システムVer.11のメインメニューが表示されます。
なお、生産者へのフィードバックや統計処理等を行わない食鳥検査室にあっては、農場別集計表への転記は不要ですので、農場別集計表を使うための準備作業は無視してください。
〔農場別集計表.xlsm〕は、農場ごとにシートが作成され、その農場ごとに4月分から翌年3月分までの月別の食鳥検査結果データを保存しておくためのものです。
当然のこととして、新年度になると搬入する農場名(生産者)が異なる場合がありますので、新し農場名一覧表を本システムから読込む必要がりますし、前年度の食鳥検査結果データも初期化しておく必要があります。
また、〔農場別集計表.xlsm〕には、マクロやExcel関数が含まれていますので、統計処理等を行う際の妨げとなりますので、これらが含まれない各種ファイルを書き出せるようになっています。
画面上部のニワトリの顔の部分をクリックすると本システム開発のコンセプトに反し唯一全シートを表示することができますが、統計データの正確性を確保するため絶対に書換え等を行わないでください。
全シートを表示する理由は、農場別集計表に正しく読込まれたか確認するためのもので、ここでのデータの変更は厳禁です。
1 簡易集計表.xlsx又は簡易小集計表.xlsxの書出し
簡易集計表.xlsxと簡易小集計表.xlsxの違いは、廃棄等した疾病の合計がゼロの行を残すか、残さないかです。
これらの表は、研究発表や農場(生産者)へのフィードバック等が簡単に行えるようにExcel関数が含まれていませんので、自由にグラフの作成や統計処理等を行うことができます。
2 農場別集計表の初期化
新年度用に農場別集計表を初期化しますので、前年度分の農場別集計表.xlsmはコピーしてファイル名を変更しておいてください。
すべてのセルの値が何もないNull(ヌル)のシート〔農場ID0〕をシート〔農場ID1〕からシート〔農場ID90〕に複写して農場別集計表全体をNullの状態にします。
3 食鳥検査台帳.xlsmから農場名一覧表読込
4 農場別集計表.xlsxの書出し
農場別に90あるシートの中で、検査羽数がゼロのシートを除いたシートのみの農場別集計表.xlsxファイルをします。
ここで作成したファイルも簡易集計表,xlsx同様、Excel関数が含まれていません。
5 指定農場のブック作成(年度報様式)
指定した農場のみの食鳥検査結果データを年度報様式(4月分から翌年3月分)でエクセルファイルとして書き出すことができます。
6 使用履歴の確認(管理者用)
不具合が発生した場合のため「何時、誰が起動したのか」が確認できるように設けた業務です。
1 食鳥検査手引(岩手)カラーアトラス
指定検査機関(公益社団法人京都府獣医師会)には、疾病判定のための「食鳥検査指針」なるものがなく、検査員による食鳥検査は経験による目視検査が主体です。
このため岩手県獣医師会の「食鳥検査指針」を疾病判定の参考にしています。
URL:
https://www.ivma.jp/poultry/
2 統計資料等保存箱
URL:
https://wwt.onecolor.jp