食鳥検査台帳電算管理システム(以下「本システム」という。)のマニュアルは、あまり活用されていないこともありVer5で改訂をしていませんでしたが、これ以降も大幅なシステムの見直しや機能追加等を行っています。
このため現在のマニュアルでは、本システムのファイル体系を理解するには役立ちますが、本来の役目を果たせなくなっています。
今回、ペーパーレス化の試みとして、ウェブ版ユーザーズ・マニュアルを作成しました。
目次右側の画像スライドショーのjQueryプラグインはnivo-sliderです。
本システムのメインメニュー画面も何回かの見直しを経て、現在は次のようなVer8.0からVer.11になっています。
Ver8.0までは、シート名〔日報入力〕にあったコマンドボタン(下図の①~⑤)のすべてが、Ver.11以降の新メニュー上に配置され直接実行できるようになりましたので、①から⑤のコマンドボタンをすべて削除しました。
なお、入力した食鳥検査結果データの確認が必要となる場合に備えてシート名〔日報入力〕は表示できるようにメインメニューに管理者専用のコマンドボタン〔日報入力シートの表示〕を設けています。
紫友第145号の「ペーパーレス化の一考について」で紹介したとおり、本システムは特定の人しか閲覧できないように見直しを行いました。
本システムのデータ保護を図るため持出しができないように、使用できるパソコンも登録された機種のみに限定しましたので、コピーして他のパソコンで使用することはできなくなりました。
1.ユーザー名とパスワードの入力
デスクトップにあるシステムファイル名「食鳥検査台帳電算管理システムver.11」をダブルクリックすると、次のようなユーザー名とパスワードの入力フォームが表示されます。
予め月報担当者に与えられたユーザー名とパスワードを使って本システムを起動してください。
ユーザー名とパスワードが一致しない場合は、3回まで入力作業ができますが、それを超えるとシステムは起動しません。
関係者以外が自由に閲覧することをできなくするため、本システムを起動できるのは、管理者以外にユーザー2名に限定しています。
また、「何時、起動したのか」の日時を10回まで記録できるようになっています。
2 全シートの表示
本システムVer.11は、シートを表示しなことをコンセプトに開発を行いましたので、この業務は管理者専用になりました。
よって管理者IDで起動しない限り、全シートを表示することはできなくなりましたので、旧バージョンのようなパスワードの入力は廃止しました。
2.使用履歴の確認(管理者用)
この業務は、管理者専用となっていますので、管理者以外で本システムを起動した場合は、このコマンドボタンは無効になっています。
管理者で起動してコマンドボタン〔使用履歴の確認〕をクリックすると次のような使用履歴データが表示されます。。
本システムを使用するためには、準備作業として「越年度処理」と「生産者リスト」及び「勤務日一覧表」を設定しておく必要があります。
1.越年度処理
メインメニューでコマンドボタン〔越年度処理〕をクリックすると、次のような関数復活ユーザーフォームが表示された後、越年度処理ユーザーフォームが表示されます。
画面に表示されている内容を理解した上で越年度処理を実行してください。
下の動画で〔越年度処理〕コマンドボタンの使い方が確認できます。
最初に年度報の書出しを行ってください。
PDFファイルとExcelファイルの2種類の年度報の作成ができますし、成鶏の検査結果を含まない形で書出すこともできます。
年度報は、このとき以外に作成できませんので、最初にコマンドボタン〔年度報をPDFで書出し〕を実行してください。
本システムVer.11以降、書出されたExcelファイルの年度報には、リンク、数式、エクセル関数などはずべて削除され値のみになっていますので、自由に編集作業ができるようになっています。
既に年度報(Excel File)が書出されている場合は、次のような確認メッセージが表示されますので、旧食鳥検査台帳フォルダにある年度報(Excel Fileを削除して、改めて書出してください。
最後に実施年度を入力してから、コマンドボタン〔越年度処理実行ボタン〕をクリックして、新年度用のシステムを作成してください。
越年度処理を終了する場合は、画面右上のコマンドボタン〔メニューへ戻る〕をクリックしてください。
次のような非関数化ユーザーフォームが表示された後、メインメニューに戻ります。
なお、入力が無効になっている検査室名と成績書に印字する文字列の変更(管理者権限で変更可)は必要ありません。
2.生産者リスト
これまでは、次のようなシート名〔生産者リスト〕で生産者のデータを管理していましたが、本システムVer.11で廃止しました。
メインメニューのコマンドボタン〔生産者リスト〕をクリックすると次のような生産者登録フォームが表示されます。
この生産者登録フォームに直接、生産者情報の追加書込み、変更等を行ってください。
入力されたデータはシート名〔生産者リスト〕とリンクされていますので、書込み等の操作なしに入力したデータは追記されます。
また、Ver.11からは、生産者リストのチェックができるように生産者リストをPDFファイルとして書出すことができるようにしました。
【補足説明】
このユーザーフォームの各項目〔生産者一覧表〕、〔種類〕、〔品種〕、〔産地〕及び〔表示名〕の各TextBoxは、シート名〔生産者リスト〕の各セルとリンクさせていますので、各TextBoxの値を変更すればセルの値が変更できます。
これを実現するためには、450個(5×90)のTextBoxにセルの値をリンクを貼らせる必要があります。
通常は、このような手間を掛けなくても表計算ソフトであるExcelのシートには、ご承知のとおり非常に便利な計算機能を有しているため、本システムのようなユーザーフォームを作成しないというのが常識です。
不用意なキー操作等による入力データへの影響を避け、食鳥検査結果データの正確性を確保するため、シートを表示しないという開発のコンセプトを思いながら、コツコツとプログラミング作業を続け何とか完成させることができました。
3.出勤日一覧表
メインメニューでコマンドボタン〔出勤日一覧表〕をクリックすると、最初に何月分かを指定する次のようなVer.11のユーザーフォー〔月取得フォーム〕が表示されますので、該当月分を選択してコマンドボタン〔月取得ボタン〕をクリックして、次に進んでください。
指定した月の出勤日一覧表(例;ユーザーフォーム〔10月分〕)が表示されますので、検査員の勤務する日のセルをクリックして〇印を入力してください。
入力されたデータは当該月分のシートとリンクされていますので、書込み等の操作なしに入力したデータは更新されます。
検査当日は2名の検査員(交代制で現在6名)を基本原則として本システムを開発しましたが、これまでの経緯もあり8名までは対応できるようにしています。
また、最大の特徴は、PDFファイルとして書出した場合は、6名以内であれば、右2列をカット、7名なら右1列をカットし列幅も同じ列幅の一覧表となるよう調整しています。
なお、該当セルをクリックするだけで○印が入力できますが、もう一度同じセルをクリックすると〔・〕になります。
〔・〕印は当該検査員が勤務できない日、つまり交代ができない日ですので、出勤日を交代してほしい場合の参考にしてください。
同じセルをクリックすると次の順で表示が変わります。 〔〇〕⇒〔・〕⇒〔 〕
【中丹食鳥検査室の場合 〔◎〕⇒〔〇〕⇒〔 〕】
また、30日(月)のように同じ日に〇印が3個以上入力されるとエラーとして赤色で反転表示されますので、必ず修正してください。
下の動画(例:令和5年10月分)で〔出勤日一覧表〕コマンドボタンの使い方が確認できます。
本システムでは、万が一に備えてシステムの保存に加えて別フォルダにバックアップファイルが保存できるようになっています。
また、入力ミスなどの間違った操作をした場合に備えてシステムを保存せずに終了できるようなっています。
1.保存して終了
日次処理で食鳥検査結果を入力したり、月次処理などを実行してデータの更新した後、本システムを保存して終了する場合は、メインメニューの右上にあるコマンドボタン〔終了(保存)〕で行ってください。
2.バックアップ
本システムは、パソコン上の電子ファイルですので使用中のOffice(Excel)やパソコン本体の機器的不具合などで読書きができなることも有り得ますますので、外付けハードデスクなどにバックアップを取っておく必要があります。
現時点では、デスクトップ上のフォルダ名〔旧食鳥検査台帳〕内にバックアップファイルを保存するようにしていますが、USBメモリーなどの記録媒体に手作業で保存しておくことをお勧めします。
本システムを保存して終了する前には、必ずコマンドボタン〔終了(保存)〕の直下のコマンドボタン〔バックアップ〕で行ってください。
3.保存せずに終了
何らかの理由で本システムを保存せずに終了する場合は、メインメニューの右上にあるコマンドボタン〔終了(未保存)をクリックすれば、データ更新を破棄して直ぐにシステムを終了することができます。
ユーザー名とパスワードの設定は、管理者しか行うことができませんので、必要な場合はその都度、変更したいシステムファイルと〔ユーザー名:〇〇〇〇・・・〕〔ID:〇〇〇〇・・・〕を管理者に申出てください。